前回「在宅勤務で基本OK。むしろ生産性が上がる」という主旨の内容でブログ投稿しました(記事はこちら)。
ただし、全く問題がない訳ではありません。その一つが運動不足です。
体の動きと脳細胞には密接な関係があり、運動不足が肥満のような外見だけでなく、心に影響することが、神経科学者の研究からわかっています。
うつに対する運動の効果が実証
2006年にオランダで2万人近くの双子とその家族に対し、運動がもたらす効果について、大規模な調査が行われました。
その結果、運動すると不安が減り、うつにも神経症にもなりにくくなり、さらに社交的にもなることがわかっています。それ以前に行われたフィンランドやアメリカの調査でも同様の結果が出ています。
運動はセロトニンや、ドーパピンなど脳を活性化し、前向きな心をつくる化学物質の生成を促します。この化学物質が、あらゆる心の問題に対して良い効果をもたらします。
運動は学習効果を高める効果がある
アメリカ・シカゴにおいて、運動と学習の関係について「カリキュラムに毎日運動を取り入れた」高校と、そうでない学校別に比較調査が行われました。
その結果、運動を取り入れた高校ではトップクラスの成績が出たという報告がされています。
毎朝運動をすると、その後の授業で記憶力、集中力、学習に向かう態度によい影響をもたらすことがわかりました。一方で運動ではなく、その時間を授業に当てた学校では成績が変わらないという皮肉な結果が出ています。
当然、我々大人が学ぶ際にも、この効果を意識した方が良いでしょう。成功した経営者・事業者の多くが、ジム通いやスポーツを好んでいることは、この点にも関係していると想像できます。
自宅で行える効果的な運動とは
では、どのような運動が効果をもたらすのか?
研究では、ジョギングなど有酸素運動が最も効果的とされています。
時間は30分程度でも十分。もちろんウォーキングのような軽い運動でも一定の効果が出ます。
しかし、外出にリスクがある状況では難しいですし、あまり時間を取れない人もいるでしょう。
その場合は、家の中でできる有酸素運動があるので、無理のない範囲でやると良いでしょう。
- 階段を使った踏み台昇降、またはその場でもも上げ
- スクワット
両親が高齢の場合、外出の自粛が長引く際に注意が必要です。
動かなくなるだけで脳が萎縮し、認知症につながる可能性があるので、こういった運動を紹介することで(できれば一緒に会話しながら)、予防しながら、明るく過ごせていければよいと思います。
学習効果を高める方法と脳の働きを理解する
走ったり、スポーツをしたりすることは、単なる気分転換だけと思っていましたが、学習効果が高まることが実験により証明されています。
「脳を鍛えるには運動しかない!」には、学習効果に加え、あらゆる心のトラブルの際に、運動がもたらす効果と脳の働きが詳しく書かれています。
勝間和代さんも絶賛の1冊だそうです。
脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方