学生時代は「公務員になりたい」とか「国際部門で働きたい」とか、自分のやりたいこととで仕事を探していたと思います。
社会人になった今、好きな仕事ができていますか?
全然希望する会社・仕事ではなく、やりがいを見出せない方も多いのではないでしょうか?
成功したビジネス系Youtuberは、大体こんなようなことを言います。
「これからは好きなことを仕事にする時代。
やりたくない仕事なら、You、やめちゃいなよ」
そんな風に背中を押されても……なかなか簡単にはいきません。
私も同じような時期がありました。
でも「誰かの悩みを解決している」とか「誰かの役に立っている」と考えると、少し意味を見いだせて、楽になりました。
その辺りを少し語っていきたいと思います。
「私が」から「誰かのために」になると視座が上がる
自分の仕事を「お悩み解決」「お役立ち」と位置付けることで、自分のやりたいことから、誰かのために働くことに視点が変わります。
仕事内容は関係なく、事の大小にも関係なく、誰かの役に立つのは高尚なことだと思います。
有名な?スーパーでレジ打ちする女性の話があります(実話だそうです)。
ちょっと簡単にまとめてしまいますが…こんな感じです。
その女性は、転職を繰り返し、行き着いたスーパーで嫌々レジ打ちをする毎日を過ごしていました。
母親からも、田舎に帰ってきていいのよと言われ、帰郷の準備をすることに。
しかし荷造りをしているとき、「逃げ癖」がついた自分に気づき涙が止まらない…。
「もう少し頑張る」と思い直します。
それからと言うもの、困っているお客さまを助けたり、レジ打ちの際に「今日は○○がオススメですよ」と笑顔で接していきます。
そうしていくうちに、仕事が楽しくなっていったそうです。
ある日、スーパーのレジが混み合い、行列になります。
驚くことにレジが行列になっていたのは、その女性のレジだけ。
いつも通っていた客が、彼女としゃべりたいという理由で長い行列に並んでいたのです。
おそらく、この女性が変わったのはただ頑張るだけでなく、「誰かの役に立つ」ことに意味を見いだしたからだと思います。
一段高いレベルの仕事ができる
営業にせよ、経理にせよ、プログラマーにせよ、その職種ではなく、仕事内容を「課題解決」にすることで、より質の高い仕事ができるようになります。
例えばデザイナーが、チラシを作ってくれと言われたときに、素晴らしいチラシを作るのが普通のデザイナーです。何ら問題ありません。
しかし、お客さまの「課題解決」に目を向けるならば、本当にお客さまが困っていることは何かと考え、あらゆる手段の中から提案できます。それはチラシとの組み合わせかもしれませんし、もっと効果のある媒体、もはやチラシではないかもしれません。
このとき仕事は「デザイン」だけではなく、「課題解決」になっています。
「喉が痛い」と言われてよく診ずに風邪薬をすぐ処方する医者か、しっかり問診・検診をして、他の疾患の可能性を含めて説明する医者か。
同じ職業でも、「課題や悩み事の解決」を仕事にすると、相手に与える印象や信頼感(安心感)もだいぶ変わります。
「課題解決」を仕事をすることは、ものごとの上流工程、よりお客さまに近づくことを表します。一般的に、上流に行けば行くほど、作業からコンサルティングの要素が多くなり、価値も高くなります。
もちろん、そこまで大袈裟な話ではなくても、身近な誰かの課題を解決することは、とても意味のあることだと思います。
解決しようとするアイデア・工夫が生まれる
毎日の仕事を「作業」ではなく、「誰かの課題・お悩み解決」「お役立ち」と考えることで、よりよくしようとするアイデアが生まれます。
世の中は「使いにくい」「わかりにくい」「つらい」「面倒くさい」…など、人々の悩み事で埋め尽くされています。
悩みを抱える誰かに近づき、原因を考えることで、何とか変えようとするアイデア・工夫が生まれます。
必ずしも悩みではなく「もっと楽しく」とか「より安心したい」とかそんな課題認識からでも、何かが変わります。
それでもモヤモヤするなら転職も選択肢
それでも、やっぱり気持ちは切り替えられない。待遇に不満がある。将来性が見出せないなど、嫌な毎日を過ごすくらいなら、いっそ転職してしまった方がよいでしょう。時間の無駄ですもんね。
「つまらない仕事に価値だなんて綺麗事だ! この時代、将来性のある仕事でスキルを獲得しなければ生き残れない」
これもまた、現実であり、残酷な事実なのです。
勇気を出して一歩を踏み出し、新しい技術や考え方を学ぶことで、さらに課題解決スキルも高まるでしょう。
そういった意味で、転職も一つの選択肢に十分なると思います。