新年度や下半期の開始時期になると、会社では幹部や上司から、目標や方針に関するプレゼンが行われると思います。
もしかしたら自分がその役割を担うって方もいるかと思います。
このプレゼン、どれだけ伝わっているでしょうか?
上司ならプレゼンはお手のもの!?
…ところが、ドヤ顔で巧みに喋っているつもりでも、全く伝わっていないことが、ビックリするくらいよくあります。
なぜ上司のプレゼンは伝わらないのか、考えられる3つの原因をみていきたいと思います。
上から目線で一方的。明確なメッセージがない
「プレゼンは、聴講者に向けた贈り物(プレゼント)」
なんて考える人もいるのに、上司からのプレゼンになると、なぜか聴講者無視で、プレゼントどころか、土足で押し売りするようなものが結構あります。
ありがちなのが、売上や利益のデータが淡々と語られていき、最後に要望事項がたくさん羅列されているパターン。
一方の部下は、大事なことにもかかわらず途中で脱落。意識はすでに今日のランチに向かっている可能性があります。
数字は貴重な情報ですが、その数字から得られる情報を元に、 部下が「自分ごと」に捉えられる言葉(メッセージ)でなければなりません。
多くの若い従業員は、会社の利益のためではなく、自分のやりたいことや自己実現を重視しています。
この事実を踏まえて、何を実現するために、一緒に取り組むのか。
主語はIでもなく、Youでもなく、Weとして、心を突き動かすものがあるか。
部下を動かす言葉のチョイスが、上司プレゼンの肝です。
スライドに情報が多く、メリハリがない
これもありがちなのですが、とにかく文字情報が多いこと。
さらに呪文を唱えるかのように、それらを一語一句読まれたら、もう眠るしかありません。Zzz..Zzz..
本当に言いたいことだけに絞って、あとは捨てましょう。
グラフにしても、伝えたいデータだけ読めればOKです。
また、メリハリを利かすために次のような工夫も効果的です。
- スライドの冒頭(数ページ以内)で、言いたいことを一言で表現した「肝」スライドを入れる。これは背景や装飾なしで、大きめの文字だけでOKです(その方が効果的)。
- 冒頭、または途中に、問いかけなどの変化を入れる。
- 印象に訴えかける写真を大きく使う。
なお、スライドのアニメーションは陳腐な印象を与えやすいので、逆効果になりがち。使わなくてよいでしょう。
しゃべりに「間」や「抑揚」がない
せっかく伝わる内容になり、メリハリがついても、一定のトーンで喋ったり、ボソボソと喋ったりされては、「伝わる度」半減です。
大事なのは読むのではなく、語りかけること。
声の大きさや、静寂、これはものすごく重要で、全部のスライドを横に並べたとしたら、どこに山が来るのか。きちんと決めた上で、静寂や強いトーンを意識的に使うと、 その部分だけでも印象に残ります。
声のトーンと静寂の調整は、達人でもない限り、意識するのが難しいものです。その点だけにフォーカスした反復練習が必要です。
前例に捉われず、この3点を考慮しただけでプレゼンはぐっと良くなります。
大勢を集めての伝わらないプレゼンは、大量のお金をドブに捨てる ようなもの。 ぜひ、行動に変わり、お金を生み出すプレゼンにしたいものです。