一連のコロナウィルス対策で、すでに一部の企業でリストラが始まっているようです。
体力のない中小企業では、やむを得ない状況だとは思いますが、この難局の中、どのような対策やコミュニケーションを取っているかを見ることで、従業員に対する姿勢や、将来性を測ることができると思います。
危うい企業と考えられる3つの対応例は、以下の目次の通りです。それぞれについて見ていきたいと思います。
都市部なのに、新人を集めて入社式を行なっている
右肩上がりで感染者が増大している中、密閉感のあるホールや、会議室に集めて入社式を行なっていませんか?
こういった企業は、従業員の安全よりも、古きからの慣習・慣例を大事にしている頭の硬い企業である可能性があります。
社長挨拶を聞かせるために、わざわざ集める必要があったのか。
新入社員はまだ業務を持っている訳ではなく、安全も考えていれば、開催を見送るか、別の手段での開催もあったはず。教育は自宅でもできるはず。
トップを取り巻く経営層の判断が、「自分たちは大丈夫」という軽率な判断をしていると、何事に対しても対策が遅く、事態を重くする傾向があると見られても仕方がありません。
対策チームの発足もなく、IT整備も進まない
災害や重大事故で問題が発生した場合に備えて、多くの企業で「BCP(Business Continuity Plan)」という計画を策定しています。
都市封鎖目前とも言われる今の状況は、まさにBCPが発動されている状態と言っても過言ではありません。対策チームが立ち上がり、トップダウンで全従業員に取るべき行動や、禁止事項が徹底されているか。
オンライン会議などのIT整備が進んでいない企業や、オンライン会議アプリなどの導入に消極的な場合は、将来性は危ういように思います。
従業員の状況確認がほとんど見られないか、極めて事務的
こういう時だからこそ、従業員を大事に考えているかが分かります。連絡事項が右から左に流れるだけで、コミュニケーションが不足している場合は注意が必要です。
日々の状況確認や体調不良時の気配りがあるかなど、上司と部下の間で個別にやり取りをしているか、そういった細かなところにも、企業の文化・風土が反映されていたりします。
また、業績悪化の影響を受けて、まっ先にリストラが行われるのか、従業員全体で(特に上層部から順に)、痛みを分かつ打ち手に出るのかで、人を大事にするか否かがハッキリ分かります。
他にも着目するポイントがあるかもしれませんが、緊急時の対策は、経営層の采配・判断力が試されます。従業員の側からも、これを機会に信頼に値する会社かどうかを見極める、一つのポイントと言っても良いでしょう。